愛知県常滑市の子ども英語教室

フォニックスって何?

最近よく耳にする「フォニックス」
みなさん、フォニックスって何かご存じですか?

「フォニックスは、出来るだけ早く始めた方がいい
「フォニックスを学ぶと、発音が良くなる
「フォニックスを学ぶと、英語を読めるようになる

こんな話を聞いたことはありませんか?それって本当?

今日は、フォニックスについて、お話していきますね!

 

子どもは、どうやって言葉(母語)を習得していくの?

「フォニックス」についてお話する前に、まず、私たちは生まれてから、どのように言葉(母語)を習得しているのか、ちょっと思い出してみたいと思います。

生まれてきたばかりの赤ちゃんは、まだ言葉を話すことはできません。でも赤ちゃんは、お母さんのお腹の中にいる時から、お母さんやお父さんの言葉をたくさん聞いています。そして、生まれてきてからも、両親やきょうだい、周りの人たちが話す言葉をたくさん聞いていく中で、「まままま」「ばばばば」のように、少しずつ音の真似が出来るようになっていきます。

それが少しずつ、「まま」「まんま」「ぱぱ」のように、意味のある単語になっていき、さらに単語と単語を繋げて、2語文、3語文で話せるようになっていき、2~3歳頃になると、文で意思の疎通が出来るようになっていきます。

そう。私たち人間は、まず「話し言葉」を習得していくんです!

 

子どもはどうやって文字を習得していくの?

話し言葉を習得し始め、そこから、もう少し年齢が上がると、身の回りにある絵本や、街中にある看板や標識に書いてある文字を見て「これ何?」というように、文字に興味が出る時期がやってきます。そこで初めて、「これは『とまれ』って書いてあるんだよ」のように、文字の読み方を教えていきます。

私には3人の子供がいるのですが、3人とも絵本が大好きで、まだ未就園児の頃、毎日お昼寝タイムの前に、よく絵本の読み聞かせをしていました。子供が自分で好きな絵本を選んでいたのですが、それぞれにお気に入りの本があり、何度も何度も同じ絵本を読んでいると、そのうち、子供も絵本の文を覚えていき、本当に読めているのか読めていないのかわからないけど、「あれ、この子、文字を読んでる?」と思うことが出てきたんです。そこで初めて、子供と文字を見ながら、1文字ずつ一緒に読んでみることで、子供は少しずつ、文字の形と読み方を一致させていったんですね。

 

そして、もう少し年齢が上がり、幼稚園の年少さん頃のこと。お絵描きをしている子供とこんなやり取りをするようになったんです。

「ママ~、『ま』ってどうやって書くの?」
『ま』は、こうやって書くよ!」と。
どれどれ~と、子供が描いた絵を覗いてみると、顔らしき絵と「まま」の文字!
「『まま』って書けたね!!」
そして、誇らしげな子供の顔!

お子さんを育てていると、一度はこんな経験をしたこと、ありませんか?

 

そう!お子さんは、こうして自分がすでに話し言葉として使っている言葉を、少しずつ書き言葉にもしていくんです。

 

ここで大切なのは、まず言葉は「話し言葉」が土台としてあって、その上に「書き言葉」が来るということ。

それは、言語が変わっても全く同じなんです。
英語を母語としている子供たちも、まずは周りの人が話している言葉をたくさん聞き、話し言葉としての英語を習得して、文字に興味が出てきて初めて「文字を書く」という段階に進みます。この時の、話し言葉を文字にしていく過程の「文字の読み書きのルールを教える」ことを「フォニックス」というのです。

 

日本語と英語の違い

ここまで見てみると、日本の子供たちが、日本語の平仮名を覚えることと、英語のアルファベットを覚えることは、同じような気がしませんか?でも、ちょっと注意が必要なんです。それは、

日本語の平仮名の場合、
「あ」という文字 → 「あ」という読み方
のように、1つの文字に対して、1つの読み方(「は」「へ」については、2つの読み方があります)があるのに対して、

英語のアルファベットは、
[ a ] という文字 → [ エィ ] という文字の名前と、[ ア ] という読み方があるということ。(便宜上、英語の発音をカタカナで書いていますが、実際の音はカタカナでは書き表せません)

更に、「catという単語の中で使われる [ a ] は [ ア ] と発音されるのに、cakeという単語の中で使われると [ エィ ] と発音される」のように、1つの文字が持つ音も、1つとは限らないんです。

ややこしいですよね。

そこで、英語の読み書きを学んでいる子供たちが、効率的に文字を読み書きできるようにルール化したものが「フォニックス」なんです。

 

フォニックスについて

ここで、最初に出てきた「フォニックス」についての誤解。ちょっと見返してみましょう。

「フォニックスは出来るだけ早く始めた方がいい?」

答えはNO!文字の読み書きをするには適切な時期があります。まだ鉛筆も持てない赤ちゃんに、文字の読み書きは教えませんよね?

 

「フォニックスをすると英語が読めるようになる?」

 

これは、間違いではありませんが、フォニックスとは、読むためだけのものではなく、書くことの指導も含まれているので、お忘れなく!それに、ルールを覚えて、単語や文を読めるようになっても、その単語や文が表している意味を理解できていなければ、ただ記号が読めたと同じことになってしまいます。

 

「フォニックスをすると発音が良くなる?」

これは、日本人がフォニックスを学ぶ過程で、1つ1つの文字が持つ音の出し方(音素の発音の仕方)を練習していくので、結果として発音が良くなるという効果が得られるということはできますが、「結果として」なので、「フォニックス」=「発音」ではないので、ご注意を。

 

ということで、フォニックスを学ぶためには、その前に絶対に築いておかなければいけない英語の土台と、最適な時期があるんです!

 

次回は、その英語の土台と、最適な時期についてお話したいと思います。

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